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よいことのために手を取りあおう UNITE FOR GOOD

205-26年度 国際ロータリー会長
フランチェスコ・アレッツォ

 会員増強と活性化に向けたロードマップは、革新、継続性、パートナーシップという、不可欠な三つの柱に基づいています。

これらはロータリーを活性化し、新たな声や考え方を取り入れ、世界中の地域社会への奉仕を強化するための行動の呼びかけです。

世界は、劇的なペースで変化しています。テクノロジー、社会の期待、経済状況は常に変化しており、ロータリーもそれに合わせて進化しなければなりません。「すべてを同じままに保つには、すべてを変えなければならない」のです。

革新こそが、変化するこの世界に私たちが適応する手段なのです。

 継続性とは、画一性ではなく、連携です。
地区リーダー同士が連携し、自分の“ガバナー年度”を越えてロータリーを思い描けば、長期的な成功の土台が築かれます。ロータリーはすでに、毎年リーダーが交代するという独特な課題に直面しています。これ以上、私たちの努力を分散させて、状況をさらに難しくしてはなりません。むしろ、未来のリーダーがさらに発展させていけるような協力の遺産を築いていきましょう。

 ロータリーがポリオ根絶活動で培ってきた歴史は、私たちに貴重な教訓を与えてくれます。単独でも大きな成果を上げることができますが、力を合わせれば、世界を変えることができるのです。
 それならば、会員増強にもこの教訓を活かすべきではないでしょうか。ビジネス団体、専門職団体、教育機関などと協力することで、ロータリーは職業や考え方の多様性を取り入れながら、質の高い会員を引き付けることができます。このようなパートナーシップは、「量か質か」という誤った二者択一を排除します。奉仕と参画というロータリーの価値観を共有する職業人に働きかけることで、世界でよいことをするロータリーの力を拡大できます。

 会員増強とは単に数字を増やすことではなく、集合体としての私たちの力をさらに高め、ロータリーの使命を継承していくことです。
 まず、誰も永遠には生きられないと認識しなければなりません。クラブの高齢化に対する唯一の策は、絶えず新会員を迎え入れることです。

 第二に、会員数が増えれば奉仕の力も広がります。会員が増えるということは、奉仕に参加する人が増え、地域社会にさらに多くのリソースを投入できることを意味します。

 第三に、後継者育成計画が重要です。クラブは成長するか、衰退するかのいずれかであり、安定した会員基盤というものはありません。
 私たちは、会員の勧誘と維持を、ロータリー会員の世代から世代へと受け継がれる中核的価値観としなければなりません。そうすることで、ロータリーが今後数十年にわたって活気とインパクトを維持できるのです。

 ロータリー会員は行動人です。行動人とは、何をするのでしょうか。
UNITE FOR GOOD。これが、2025-26年度の会長メッセージです。

 私たちのプロジェクトは、人種、ジェンダー、性別、思想、経済的背景の異なる人びとを結びつけ、世界でよいことをするという共通の目的で私たちを一つにします。ロータリーは、より良い人間となり、人びとに奉仕し、末長いインパクトをもたらすよう、私たちを鼓舞します。

 ロータリーは、この協議会に多大な時間と資金を投じてきましたが、それはスピーチや派手な演出のためではなく、皆さんが効果的にリーダーシップを発揮するための手段を身につけていただくためです。そして、この使命を遂行するにあたり、ロータリーの最大の喜びの一つ、すなわち、世界中に友人をつくり、楽しむことを忘れないでください。
 成長、奉仕、つながりの旅路を共に歩んでいきましょう。

 これらの活動すべてにおける目標は、破壊的な紛争から世界が立ち直れるように、希望を取り戻すことです。そうすれば、私たち自身のために持続可能な変化をもたらすことが可能となります。ロータリーは、平和、機会、生きる価値ある未来の土台を築いています。私たちが得意とすることを継続すると同時に、変化に対してオープンで前向きになり、世界と自分自身の中に平和を築くことに力を注げば、ロータリーはより平和で、より希望のある世界を築く手助けができます。
あらゆる地域からのロータリーのリーダーである皆さんに、世界に希望を生み出すよう、心からお願い申し上げます。